メルセデスベンツ、テスラ・モデルSのライバルEVを開発

メルセデスベンツがテスラ・モデルSのライバルとして開発しているEVは、電池だけで航続距離500km(311マイル)を目指しているという。
今後の発売を見越して、想定されるメリットデメリットや、開発責任者のインタビューを紹介しよう。
メルセデスEV車の想定プラスポイント
- EVである以前に、車として全ての面で高い出来栄えが期待できる
- テスラを超える航続距離が実現すると、実用性にも幅が生まれる
予想されるマイナスポイント
- 1,000万円は軽く超えるであろう販売価格がネックになることは、想像に難くない
開発責任者の語るその思惑と、ドイツ各社の動きは?
メルセデスベンツ開発部門の総責任者であるトーマス・ウェーバー氏は、ドイツのオートモータ&スポーツ誌によるインタビューに応じて、テスラのモデルSに対抗するEVを開発していることを明らかにした。
また、このEVは
電池だけで航続距離500kmを目指していて、シャシは様々なモデルに合わせて流用できるので、テスラのライバルになるのは1モデルだけではない。
とも明言した。
メルセデスベンツは2009年にテスラに出資、株式の9.1%を取得して同社と技術提携したバッテリやモーターをBクラスのEV仕様車に搭載したが、2014年に提携を終了したことはまだ記憶に新しい。
(写真: Tesla Model S 2015)
メルセデスベンツがテスラのモデルSに対抗するEVを造っても驚くようことではない。
EVのマーケットシェアは伸びており、BMW、アウディ、ポルシェもユーザーを獲得するために新型EVを開発している。
アウディが開発しているSUVタイプのEVは、約10万ドルするテスラのモデルXのライバルとなる。
BMWが開発しているi5セダンは、炭素繊維を用いた軽量構造を採用し、EVとHVの両方を用意している。
ポルシェはパナメーラの小型版であるパジュンのEV版を開発していて、これはVW連合の仲間であるアウディのR8 e-tronの動力系を利用している。
開発リソースやブランド信頼感の面で有利なドイツ自動車メーカー各社は、ここ数年のあいだ格好良く一人勝ちしてきたテスラに一矢を報いることになるかもしれない。
ネットユーザの反応は?
感度の高いカーユーザの中では、コメントからガソリン車にEVが取って代わるという見通しが共通認識になってきている事が伺える。
Gas cars are going away. In twenty years they will be viewed like rotary phones are today.
(20年後にはガソリン車はすたれるだろうね。ダイヤル式の電話がそうなったように)
I agree, because they will be far more reliable and inexpensive to operate, easier to drive.
(そうだね。信頼性が高くて、維持費が安くて、運転しやすいから)