燃費が良い7人乗り・8人乗りSUV(2016):今買うならおすすめのクルマは?
14 11月, 2016
日本でも人気の高いラグジュアリーSUVのレンジローバーシリーズ。その中でもパフォーマンスが重視されているレンジローバー・スポーツは、レンジローバー・イヴォークほど安くないものの、走行性能は満足できるものだ。
パワフルなエンジンラインナップにおしゃれで洗練されたインテリアが魅力のレンジローバー・スポーツ。見た目がおしゃれなだけでなく、オフロード性能も極めて高く、自然あふれる場所での走行にも打ってつけである。ただし、インフォテイメントシステムが使いにくい点やカーゴスペースがライバルに比べて小さいことなど、欠点もいくつかあると感じられた。
ラグジュアリーSUVとして、そのブランド力も価格に入れてしまえば当然のことかもしれないが、ミッドサイズSUVの中でも価格帯は最も高い分類に入るだろう。ベースモデルでも1,000万円を超えてしまうレンジローバーそのものに比べれば、レンジローバー・スポーツはベースモデルが846万円と高くないものの、最上級グレードのSRVともなれば1,600万円を超えてくる。高い値段なだけに、購入はかなり慎重に考えた方が良さそうだ。
まず、レンジローバー・スポーツには大きく分けて二つのエンジンの選択肢がある。V型6気筒エンジンとV型8気筒エンジンである。どちらを選んでも力強さや加速力は期待通りだが、それと引き換えに燃費はあきらめざるを得ない。V型6気筒エンジン搭載モデルで8.4km/Lと、このクラスの中ではかなり悪い分類に入ってしまう。V型8気筒エンジン搭載モデルの場合は、なんと510馬力を誇るパワーが車の走りを支えてくれる。2016年モデルでは最上級グレードにSVRが導入され、0-100km/h加速に要する時間はわずか4.5秒と、すさまじいものだ。
乗り心地については柔軟な走りをし、道に凹凸などがあってもそれをきちんと吸収して安定した走り、乗り心地を提供してくれる。親玉ともいえるレンジローバーに比べるとどこにでも行けるという訳ではないが、それでもオフロード性能は実に見事なものであり、どこにでも行けると言っても良いだろう。オンロードでも問題なく走ってくれる。車体の大きさに反して、ボディロールなどが出ることはなく、ハンドリングの操作もしやすい。しかしながら、大きい分だけ駐車場での駐車など、狭いところに関しては苦手である。エアサスペンションについては調節が可能であり、車体を上下させることができる。駆動方式は四輪駆動方式が標準採用となっている。
キャビンについても、さすがレンジローバーシリーズといった、堂々とした風格漂うものである。どこを見ても最高級の素材を使っており、魅力的で洗練されたデザインとなっている。このクラスの中では最も豪華なインテリアを備えた車の一つといえるだろう。また、騒音防止素材も用いられており、どれだけ加速しても、車内空間に静けさを保ってくれている。
基本的には5人乗りのレンジローバー・スポーツだが、オプションで3列シート7人乗りにすることができる。フロントシートはとても快適であり、視界も十分に広い。2列目についても十分な広さがあり、大人でも狭く感じることはないだろう。しかしながら、元々存在していない部分に3列目を組み込むというのはやはり多少の無理があるようで、3列目については子どもだけに向いているスペースとなる。
カーゴスペースについても、残念ながらレンジローバー・スポーツはあまり期待できない。BMWのX5などはより広いカーゴスペースを持っている。自然でのアクティビティを楽しみたい、遠出をしたいという場合にカーゴスペースは必要不可欠だが、どの程度の荷物なら積み込み可能なのかをよく把握する必要があるだろう。
なお、トリムグレードはベーシックモデルのSE(846万円~)、HSE(968万円~)、HST(1,135万円~)、AUTOGRAPHY DYNAMIC(1,346万円~)、そしてSRV(1,605万円~)がある。搭載エンジンの他、デザインなどもフロントグリルから多少なりともそれぞれ異なっているので、よくチェックしたいところだ。
<最上級グレードSVR(1,605万円~)>
<HST(1,135万円~)>