BMW i3(2015)試乗レビュー:未来のクルマEVの走り、燃費、最新技術などの紹介
14 8月, 2015
高級ミニバンというとトヨタのアルファードやヴェルファイア、ホンダのオデッセイなどをよく見かけ、ドイツ車の印象は薄い。しかしメルセデス・ベンツのVクラスをはじめ、実は意外にラインナップが豊富。そこで今回は、ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンといったドイツブランドのミニバンをまとめてご紹介したい。
フォルクスワーゲンが販売するミニバンで、ややコンパクトなサイズながら3列シートを備えたゴルフトゥーラン。モデルチェンジをしたばかりの新型は、3列目を除けば、広々とした居住性の高さが魅力。また安全装備が充実しているのは、ミニバンのメインターゲットであるファミリー層には嬉しいポイントだ。
エンジンは1.4Lの直列4気筒インタークーラー付ターボとコンパクトながら、排気量が一回り大きい日本のミニバン以上のパワーを備えており、ミニバンらしからぬ、スムーズな加速が楽しめるのも嬉しい。
The latest Touran differentiates itself from the previous generation by being larger, lighter and even more pleasant on the inside. A gain of around 130mm in length helps the model finally mature from compact MPV to proper mid-sized seven-seat contender, while the influx of more standard equipment helps justify a slightly higher asking price.
新型トゥーランは、前世代よりも大きく、軽く、そして車内はより快適になっている。130mm長くなったことで、コンパクト多目的車のような一台から、程良いサイズの中型7人乗りへと成長を遂げている。標準装備が充実したため、僅かに価格が上がったのも仕方ないだろう。
先述のゴルフトゥーランよりも一回り大きいのが、同じくフォルクスワーゲンが販売しているシャラン。トゥーランでは課題だった3列目も充分なスペースが確保されており、大人が座るのにも耐えうる7人乗りになっている。
3列目を倒すと1000リットルを超えるカーゴスペースが出現するなど、アウトドアやウィンタースポーツなど荷物が多いレジャーにも対応している。フロアがフラットで、安全装備も充実しているなど家族にうれしい心配りが多い一台だ。
This is a simple, straightforward MPV that’s good to drive, but it can’t match the tricks of its newer rivals. –What Car?
シンプルながら、マルチパーパスビークルの王道ともいうべき良いクルマだが、最新のライバルに比べると装備や工夫という点ではやや物足りない。
2015年にデビューしたばかりのBMWの7人乗りグランツアラーも選択肢の一つ。フォルクスワーゲンだと「シャラン」よりも「ゴルフトゥーラン」に近いサイズであり、7人乗りとはいっても3列目は大人にはやや狭いので注意が必要だ。
ミニバンというとどこか走りがもったりしている印象があるかもしれないが、このグランツアラーに関しては心配は無用だ。走りはスムーズで、レスポンスも上々。悪路でも正確なハンドリングができるのは、さすがはBMWである。
“The BMW 2 Series Gran Tourer is for big families who think its rivals from Ford, Citroen and Volkswagen are too mainstream.”-carbuyer.co.uk
BMW2シリーズのグランツアラーは子どもがいるファミリーで、フォードやシトロエン、フォルクスワーゲンを「普通すぎる」と思う人にピッタリだろう。
今回ご紹介する7人乗りミニバンで最大なのが、メルセデス・ベンツのVクラス。さすが、ベンツのミニバンだけあって、利便性や快適さはもちろん、0-100km/hまで9.1秒で到達する加速まで備えている。
今回のラインナップで最も高級な一台だけあって、高級感も充分。エクステリアはミニバン然としており海外の専門家の中には微妙だという声も聞こえてくるが、インテリアの高級感に関しては文句のつけようがない。シートを向かい合わせに配置することもでき、家族団欒の場にも早変わりだ。
The new V-Class combines room for up to eight people and exemplary functionality with comfort, efficient driving pleasure and safety. –What Car?
2015年新型Vクラスは最大8人乗ることができる広さと、快適さや満足できるドライビングダイナミクス、安全性といった模範的な機能性を備えた車だ。
メルセデス・ベンツのVクラスだけでなく、BMWもグランツアラーを発売した今、アウディはミニバンを販売しないのかという声は強い。アウディのシンプルながらエレガントなデザイン性と、ミニバンの機能性の両立を求める人も少なくないだろう。
しかし今のところ、アウディはミニバンを製造する気はなさそうだ。CEOのスタッドラー氏は2015年、Automotive Newsのインタビューで「アウディは基本的にミニバンを生産しない」と明言した。クロスオーバーやSUVの方が人気が高く、かつ心躍るクルマだからとしている。