メルセデスベンツEクラス 2016年モデル vs. 2017モデル比較レビュー:その違いは?

メルセデスベンツEクラスの2016年モデルは、安全性、娯楽性、快適性を満載していて、とても魅力的なラグジュアリーセダンだ。
そして2017年モデルは惜しみなく新技術を投入して、ますます磨きをかけて登場したので、その魅力を比較してみよう。
参考)メルセデス・ベンツ新型Eクラス試乗レビュー!2016年式の走りや燃費、海外評価は?
Eクラス:2016年モデル vs. 2017モデル比較
1 エクステリア
2016年モデルと比べると2017年モデルはホールベースが66mm延長されて伸びやかな印象だ。
見た目だけでなく走りの安定感が増して後部後席の足元も広くなった。
2 インテリア
2016年モデルも車内の広さは余裕がありメルセデスベンツらしい美しい仕上がりだ。
2017年モデルで目新しくなったのは、オーガニックなデザインの木目トリムがダッシュボードから左右のドアまで連続しているデザインだ。
メータークラスタ内のメーター類は実物ではなく、12.3インチディスプレイの映像でバーチャルに表示するようになった。 その横に同じく12.3インチのインフォテーメントが並んでいるデザインはとても豪華だ。
2016年モデルを上まわる豪華さと最新テクノロジーを融合している2017年モデルは、ライバル各社のラグジュアリーセダンにとってまさに脅威的だ。
3 パワートレイン
2016年モデルの売れ筋はE350でV6エンジンと7速オートマチックの組み合わせだ。
一方、2017年モデルは今のところ4気筒2リッターターボのE300だけで、出力は241馬力、トルクは328Nmで、トランスミッションは9速オートマチックに進化した。
E400やAMG E63の後継機種になるグレードの追加は少し待つことになりそうだ。
燃費を見ると2016年モデルのE350は市街8.5 km/L、高速12.3 km/L、これに対して2017年モデルのE300は市街9.4 km/L、高速12.8 km/Lであり向上している。
4 サスペンション
2016年モデルにもエアサスペンションはあるが、2017年モデルのエアボディコントロール・サスペンションは路面状況に応じて自動的に車高を上下するようになった。
良路では車高が下がって空気抵抗を低減して燃費を向上し、悪路では車高が上がって起伏を無理なく通過できる。
5 走行フィーリング
2016年モデルも走りは非常に快適で落ち着いていた。 数多くのライバルのようにスポーツセダンの主張はしていないが、コーナーワークはしっかりしていた。
2017年モデルは快適性と静粛性が向上していて、オプションのエアボディコントロール・サスペンションは際立っていた。
6 車内装備
2017年モデルはインフォテーメントも新しくなった。 ディスプレイは最大級の大きさで画像も高品質だ。 ただし画面選択の操作が前より少し複雑になったのは残念だ。
ステアリングホイールの傍に手書き入力できる小さなタッチパッドを2個、左右対称に配置しているのは技ありだ。
オプションでは、内蔵ヒーターで暖まるドアパネルとセンターコンソールは冬に嬉しいし、インテリアライトは64通りの色調を選択できてムードを盛り上げてくれる。
7 セーフティ / 安全性
2016年モデルですでに、乗員をあらゆる方向から守る多数のエアバッグと、運転注意力モニターが標準装備だ。
オプションで、
- 車線逸脱警報
- 死角モニタ
- 衝突警報&自動ブレーキ
- 自動駐車システム
- アダプティブクルーズ
等もある。
2017年モデルは標準装備が充実して、衝突警報&自動ブレーキ、横風補正操舵、プレセーフサウンド(衝突前に警報音で内耳を緊張させ衝撃音から保護)等が加わった。
オプションはさらに充実していて、側方からの危険も察知できる自動ブレーキ、ブレーキだけでは間に合わない場合の自動回避操舵、側方から衝突される直前に膨らんで乗員を車内中央に寄せて守るプレセーフ・インパルスサイド等が加わった。
ディストロニックプラス・アダプティブクルーズは車線に沿って走る機能を備え、車線が不鮮明な場合でも高度な画像処理によって車線を認識してキープできる。
また、ドライバーがウィンカーレバーを操作した後は車が自動的に車線変更を行う。
さらに、リモートパーキングパイロットは自動駐車だけでなく、スマホをリモコンにして車を狭い駐車場から外に引き出すことさえできる。
ハイレベルな比較だが、スタイル・技術にこだわるなら2017モデルを
2016年モデルは今でも「最高のEクラス」として十分に魅力的だ。
そして2017年モデルはその上をいくスタイルとテクノロジーが加わった。 予算次第でどちらも良い選択肢だ。