2017年にモデルチェンジ/新発売となる注目高級車・輸入車!~SUV前編~
27 12月, 2016
今月14日よりトヨタが販売を開始したSUV、C-HR。コマーシャルでよく見られているだけでなく、販売前からトヨタは様々な形でプロモーションを行ってきていたが、果たしてC-HRとはどのような車なのか。
まず、目に飛び込んでくるのはその印象的なデザインだろう。デザイナーの想いを忠実に再現することを目指してきたという外観デザインは、まさにこれまでのランドクルーザーなどとはまた違う、近代的なデザインだ。「センシュアル スピード-クロス」(大人の感性に響く造りこみ・ キビキビとしたスピード感あふれるキャビン&ボディ・SUVのたくましい足回り)をキーワードに、スピード感あるキャビン形状、彫刻的な面造形、ダイヤモンドをモチーフに強く絞り込んだボディと大きく張り出したホイールフレアの対比など、独創的なスタイルとなっている。
C-HRのトリムグレードは全部で4種類。上級グレードか基本グレードか、そしてハイブリッドかダウンサイズターボかの選択になっている。
今回、C-HRが注目されている理由の一つがトヨタの提供する「TNGA」第2弾の自動車であるということである。
そもそもTNGAというのが分かりにくいかもしれないが、これは「Toyota New Global Architecture(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の略であり、大幅な商品力向上と原価低減を同時に達成するクルマ作りを目指してトヨタが導入した取り組み、あるいは方針のことを指す。取り組みの内容を簡潔に言えば、これまで個別車種ごとに企画・開発されてきた車を、TNGAでは基本部分の競争力を世界トップレベルにまで引き上げたうえで、複数の車種を同時に企画・開発していくというものだ。これにより様々な部品が複数の自動車で共有できることになり、コストも下がる。また、基本段階で商品力の向上にも取り組むので、自動車の性能向上も期待できる。
このTNGAには、まず基本となるプラットフォームがある。このプラットフォームは快適なドライビングポジションを容易に設定することができる、安定した走行性能でよりドライバーの理想に近い走行が可能となる、高い静粛性能が実現できる、高い燃費性能と加速性能が実現できるといったメリットがある。
このTNGA第1弾の車が、新型プリウスであった。新型プリウスもその燃費性能で世界を驚かせただけでなく、静かな走りに安定した走行性能と大きな人気を呼んだ。C-HRはこの新型プリウスと同じプラットフォームを利用しているが、そこからSUVとして差別化をはかるために細かな段階を踏んでいる。2016年5月にはドイツで開催された第44回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦し、完走を果たしている丈夫さを持つ車だ。
以下は、トヨタがC-HR発表時に挙げた(トヨタグローバルニュースルームより抜粋)C-HRの特徴である。
ライバルとなる車としては、ホンダのヴェゼルやマツダのCX-3が挙げられている。同じ国産の優秀なSUVが第一関門となりそうだ。
とはいえ、価格としては250万円台後半から300万円近くになるので、そう遠くはない価格帯の車にベンツGLAなども入ってくる。国産の自動車と輸入車で比較する人はあまり多くないかもしれないが、その性能が十分に良ければ、ドイツ御三家のコンパクトSUVを脅かす存在になるかもしれない。